UGC(ユーザー生成コンテンツ)増加をKPIに掲げ、施策前後でInstagram上のUGC数を約7倍に伸ばしたアース製薬株式会社の『遊べる入浴 あわっぴー』。増えた投稿280件のうち95件はLemon Squareのインフルエンサーによるものですが、残りの185件はインフルエンサーに触発されて自然に増えた投稿です。
Lemon Squareのインフルエンサー施策を起爆剤に自然発生のUGCも獲得した効率的なプロモーションには、どのような成功要因があったのでしょうか。アース製薬株式会社コンシューマーマーケティング部部長小泉ユミさんと、同じくマーケティングコミュニケーション課の竹本菜々子さんに、施策の成果や成功の要因を伺いました。
アース製薬株式会社マーケティング総合企画本部コンシューマーマーケティング部部長小泉ユミさん(左)と同じくコンシューマーマーケティング部マーケティングコミュニケーション課 竹本菜々子さん(右)。アース製薬の商品のプロモーションを横断して担当。
プロモーションを実施した商品について
-今回プロモーションを実施した『あわっぴー』について教えてください
小泉さん「『あわっぴー』は、遊べる入浴泡です。ふわふわで溶けにくい泡が作れるのが特長で、湯面にお絵描きしたり、いろいろな形を作って遊ぶことができます。現在、イチゴの香りとブドウの香りの2種類を販売しています。
ドラッグストアやホームセンター、総合スーパー(GMS)、普通のスーパー、各種ECサイトで販売されています」
ー泡で遊べるお風呂用アイテムは他にもありますが、『あわっぴー』の遊び方の自由さは群を抜いていますね。
小泉さん「TwitterやInstagramで凝った作品を多く見かけます。自由な発想で遊んでいただけるのが嬉しいですし、かなりの力作もあり、驚かされます」
お風呂の壁にハートマーク。湯面の上で泡をボール状で浮かべた場合に約10分以上、
お湯が無いところでは3時間以上の間、泡が持続する。(※泡の持続時間は使用状況・環境により異なります)
mamatasネイティブ動画配信の内容と実施理由
ーmamatas*のネイティブ動画配信とLemon Squareのインフルエンサー施策を同時に実施していただきましたね。まずはmamatasネイティブ動画のねらいについて教えてください
*mamatas(ママタス):C Channel株式会社が運営する国内最大級のママ向けメディア
小泉さん「mamatas公式から投稿される動画を見て『あわっぴー』に興味を持ってもらうことがねらいでした。『楽しそう。子供のお風呂嫌いが解決しそう』と思っていただくため、ママ向け動画配信が得意なmamatasと一緒に作り込みました」
竹本さん「インフルエンサーの方に投稿をお任せすると、やはり商品紹介という軸の投稿が多くなります。ですが、ネイティブ動画を作ってママタスで配信するなら『子どものイヤイヤ解決方法』など別の切り口から商品を訴求できます。ママの悩みの切り口で『あわっぴー』を紹介できたのはネイティブ動画ならではだったと思います」
悩み軸と商品軸の投稿の投稿。2種類のアプローチで商品の認知を広めた
ーmamatasネイティブ動画では、『あわっぴー』の認知拡大と興味喚起を促したのですね。その次の展開はどのように考えていましたか?
小泉さん「mamatasの動画で『あわっぴー』に興味を持ったママたち、パパたちがハッシュタグ検索をするとたくさんのUGCがあり、購入意向が高まるというストーリーを描いていました
インフルエンサー施策には2つのタイプがあります。
・フォロワー数の多い有名インフルエンサーの方にしっかり説明してもらうタイプ ・商品をたくさんギフティングして多くの方に投稿してもらうタイプ |
前者は、ママ向けの動画配信に強いmamatasのネイティブ動画配信で実現しました。インフルエンサーではなくメディアから配信することで、より信頼感がでると思います。
後者は、マイクロインフルエンサーが多く所属するLemon Squareに依頼。
両方を実施することで相乗効果を狙いました」
Lemon Squareインフルエンサー施策の内容と実施理由
ー続いて、Lemon Squareインフルエンサー施策について伺いたいです。起用したインフルエンサーについて教えてください
小泉さん「親子で入浴する20代〜30代のご家族の方を起用しました。お子さまがお風呂に入りたがらないことに悩む親御さんは多くいらっしゃいます。お風呂用のおもちゃなどを使ってお風呂時間を楽しくする工夫をされているので、ぜひ『あわっぴー』も選択肢のひとつとして仲間に入れていただきたいという思いがありました」
『あわっぴー』は「お風呂嫌いを解決したい。子どもにお風呂時間を楽しんでほしい」という両親の声に応える商品。 おもちゃの人気が高い中、入浴泡もぜひ試して欲しかった。
ー投稿内容の希望は、「楽しく遊んでいる様子」「スプレーから泡を出すところの動画」「こねこね遊びor湯面にお絵描き遊び」とありました
小泉さん「そうですね。泡で遊べるとはどういうことなのか、これまでとは違うお風呂時間の楽しみとして提案したかったです。
ふわふわの泡がスプレー缶から出る時の勢いや様子を一度見ていただければ、楽しさが伝わると考えました。パッケージもかわいらしいですし、お子様にワクワクしていただけるものになっています」
投稿内容の希望を受け、インフルエンサーが作成した投稿画像。
「子供らが喜びそうだー❤️😍」「これめっちゃ気になってたやつー!!!すんごい楽しそう😍」
といったコメントが書き込まれた。
ー「一度見れば楽しさが伝わる」という商品特長は、SNSと相性が良いですね
小泉さん「そう思います。ですが、口コミ投稿を自然発生に任せていても、数はなかなか増えません。
Instagramで#あわっぴーと検索したときに良質な口コミが数スクロールあり、『楽しそうだな』『流行ってるんだな』とプラスの感情を持ってもらえることが理想です。ですが、施策前の投稿数は46件。数が足りないと課題に感じていました」
ーそこでKPIにUGC増加を掲げたのですね
小泉さん「そうです。インフルエンサーの方々に商品をギフティングすればUGCは増えますし、実際に投稿で『あわっぴー』を使っているところを見ていただければ、購入した方がさらに口コミを投稿してくれる。
SNSと相性の良い商品なので、起爆剤があれば自然にUGCを増やせると予測していました」
mamatasネイティブ動画配信とLemon Squareインフルエンサー施策の成果
ーmamatasネイティブ動画の成果はいかがでしたか?
小泉さん「ママタスのネイティブ動画の方は、入りのフックはお風呂を嫌がる子供にし、その解決策として『あわっぴー』で遊んでもらう構成にしています。アース製薬として訴求したい『遊びの自由さ』『楽しさ』を事前に共有し動画を作り込んでいただきました。
結果として、再生数、再生完了数、保存数が想定以上。良い結果になったと感じています」
ーLemon Squareのインフルエンサー施策ではどのような成果が得られましたか?
『あわっぴー』のイチゴの香りとブドウの香りをセットで100名に配布し、95名のインフルエンサーが投稿をしましたね
小泉さん「KPIにしていたUGC増加では、まさにLemon Squareの施策が起爆剤になりました。現在(2023年2月)Instagramで#あわっぴーと検索すると投稿数が326件。施策前後で280件のUGC増加となりました。
280件のうち、Lemon Squareのインフルエンサー投稿は95件なので、残りの185件は自然発生の投稿です。自然発生のUGCが得られた要因は、Lemon Squareの施策によって認知が拡大したことと、商材的にSNSとの相性が良いこと、また既存の投稿があることで口コミ投稿が気軽になったことだと分析しています」
ーインフルエンサー施策で”認知のきっかけ”を作れば自然に伝播するという仮説は大当たりでしたね
小泉さん「はい。施策の後にUGCの連鎖が起こり、まさに起爆剤になりました」
『あわっぴー』のSNS相性の良さと起爆剤の必要性は仮説通り。UGCの連鎖を起こすことに成功した
ーネイティブ動画で『あわっぴー』を知り、ハッシュタグ検索するとたくさんの口コミ投稿。お風呂嫌いに悩む両親の行動に合った接点が作れました。ズバリ、売上につながりましたか?
小泉さん「施策を実施してから、売上も順調に増加しました。売上だけではなく市場規模も、プロモーション期間中に大きくなりました」
-市場規模が大きくなったことについて詳しく教えてください
小泉さん「楽しく遊ぶことが目的の入浴剤のうち、『あわっぴー』のようにおもちゃ入りではないものを「エンジョイ(玩具なし)市場」に分類しており、外部の調査会社に市場データを計測してもらっています。
この市場の拡大にも貢献できました。今回のインフルエンサー施策によっても認知が拡大し、売上貢献の一助ができたのではと推測しています」
作り込んだネイティブ動画とインフルエンサーの自由な口コミ投稿で相乗効果を生むことに成功
インフルエンサーマーケティング施策の展望
-Lemon Square活用の今後の展望を教えてください
小泉さん「意欲の高いマイクロインフルエンサーの方を多く抱えていらっしゃるので、商品のサンプリング施策にとても良いシステムです。特に詰め替えが期待できるような商品はサンプリング向きなので、相性が良さそうだと感じています。
また、今回成功した『あわっぴー』のように、使用感が分かりやすく見ていて楽しい商品、誰かに話したくなる商品はUGC施策で売上を伸ばせそうです」
まとめ
今回は、アース製薬株式会社コンシューマーマーケティング部部長小泉ユミさんと、同じくマーケティングコミュニケーション課の竹本菜々子さんに、インフルエンサー施策の成果や成功の要因を伺いました。
20,000人以上の中から商品と相性の良いインフルエンサーを選定して InstagramやTikTokで商品の魅力を発信できるLemon Square。
少しでもご興味ございましたら、下記よりお問い合わせください。
取材協力
アース製薬株式会社
マーケティング総合企画本部
コンシューマーマーケティング部部長 小泉ユミさん
マーケティング総合企画本部
コンシューマーマーケティング部マーケティングコミュニケーション課 竹本菜々子さん
アース製薬
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